○大田市水道水源の水質の保全に関する条例

平成17年10月1日

条例第131号

(目的)

第1条 この条例は、市の水道水源を保護することが必要な地域を指定し、当該地域における排出水に係る基準を定めるとともに、その水質の汚濁の防止のため必要な措置を講ずることにより、水道水源の水質の保全を図り、もって将来にわたり市民の生命を守り、健康で文化的な生活を確保することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 水道水源 水道法(昭和32年法律第177号)第3条第8項に規定する取水施設及び貯水施設に係る周辺の地域で、水道の原水の取入れに係る区域をいう。

(2) 水道水源保護地域 市の水道水源を保護するために特に重要な地域をいう。

(3) 対象事業場 次に掲げる事業場をいう。

 廃棄物最終処分場(廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令(昭和46年政令第300号)第5条第2項に規定する一般廃棄物最終処分場及び第7条第14号に規定する産業廃棄物最終処分場をいう。)

 ゴルフ場(規則で定めるものを除く。)

 粘土若しくは砂利の採取場又は砕石場その他水質汚染のおそれのある事業場

(4) 排出水 対象事業場から、公共用水域(水質汚濁防止法(昭和45年法律第138号)第2条第1項に規定する公共用水域をいう。以下同じ。)に排出される水をいう。

(5) 生活排水 し尿又は日常生活に伴って排出される台所、洗濯場、風呂等からの排水をいう。

(6) 畜産事業 家畜の繁殖若しくは育成又は畜産物の生産を行い、これを販売する事業をいう。

(7) 不法投棄 一般廃棄物又は産業廃棄物を権原なく投棄することをいう。

(市の責務)

第3条 市は、水道水源の水質の保全に関する施策を策定し、実施する責務を有する。

2 市は、水道水源の水質保全について市民及び事業者の理解を深めるため、環境教育の充実その他必要な啓発活動に努めなければならない。

(事業者の責務)

第4条 事業者は、その事業活動を行うに当たっては、水道水源の水質を保全するために必要な措置を講ずるように努めるとともに、市が実施する施策に協力しなければならない。

2 事業者は、不法投棄をしてはならない。

(市民の責務)

第5条 市民は、日常生活の水環境に与える影響を認識し、生活排水による水質の汚濁防止に心がけ、水質保全に努めなければならないとともに、不法投棄をしてはならない。

2 市民は、豊かで快適な流域環境を形成する森林等の愛育、水生動物の愛護及び水辺の清潔保持に努めるとともに、市が実施する水質保全のための施策に協力しなければならない。

(水道水源保護地域の指定等)

第6条 市長は、水道水源の水質を保全するため、水道水源保護地域を指定することができる。この場合において、市長は、あらかじめ大田市水道水源保護審議会の意見を聴かなければならない。

2 市長は、水道水源保護地域を指定する場合は、その旨及びその地域を告示しなければならない。

3 前2項の規定は、水道水源保護地域の指定の解除及びその地域の変更について準用する。

(排水基準の設定等)

第7条 市長は、水道水源保護地域における排出水の汚染状態についての排水基準を規則で定めるものとする。この場合において、市長は、あらかじめ大田市水道水源保護審議会の意見を聴かなければならない。

2 対象事業場のうち、廃棄物最終処分場の排水基準は、人の健康に被害を生じさせるおそれがある物質による汚染状態にあっては排出水に含まれる当該物質の量についてその種類ごとに定める許容限度とし、その他の汚染状態にあってはその汚染状態を示す項目ごとに定める許容限度とする。

3 対象事業場のうち、ゴルフ場の排水基準は、農薬(農薬取締法(昭和23年法律第82号)第1条の2第1項に規定する農薬をいう。以下同じ。)による汚染状態に関し、排出水に含まれる当該農薬の量について、その種類ごとに定める許容限度とする。

4 対象事業場のうち、粘土若しくは砂利の採取場又は砕石場の排水基準は、人の健康に被害を生じさせるおそれがある物質による汚染状態にあっては排出水に含まれる当該物質の量についてその種類ごとに定める許容限度とし、その他の汚染状態にあってはその汚染状態を示す項目ごとに定める許容限度とする。

5 第1項の規定は、排水基準の変更について準用する。

(対象事業場の設置等の届出)

第8条 水道水源保護地域において、対象事業場の設置又は構造等の変更(規則で定める変更をいう。以下同じ。)をしようとする者(規則で定める者を除く。)は、規則で定めるところにより、市長に届け出なければならない。

2 市長は、前項の規定による届出があったときは、必要に応じ大田市水道水源保護審議会の意見を聴くことができる。

3 市長は、第1項の規定による届出をしない者があるときは、その者に対し、期限を定めて当該届出をするよう命ずるものとする。

(住民説明会及び意見等)

第9条 前条第1項に規定する届出をしようとする者は、対象事業場の事業内容、事業活動に係る水道水源の水質に及ぼす影響及びその防止対策について、説明会を開催し、対象事業場計画地域周辺の住民に説明しなければならない。

2 前項の説明会において、住民の意見があったときは、当該事項に係る報告書を前条第1項に規定する届出の際に添付しなければならない。

(計画変更命令)

第10条 市長は、第8条第1項の規定による届出があった場合において、当該届出に係る排出水の汚染状態が対象事業場の排水口(排出水を排出する場所をいう。以下同じ。)において、第7条第1項の排水基準に適合しないと認めるときは、当該届出を受理した日から60日以内に限り、当該届出をした者に対し、規則で定めるところにより、当該届出に係る計画の変更を命ずることができる。

(対象事業場の使用廃止等の届出)

第11条 第8条第1項の規定による届出をした者は、当該届出に係る対象事業場の使用を廃止したとき、又は当該届出に係る事項で規則で定めるものに変更があったときは、速やかにその旨を市長に届け出なければならない。

(生活排水対策)

第12条 生活排水を公共用水域に排出する者は、下水道法(昭和33年法律第79号)その他の法律に基づき、生活排水の処理に係る措置を取るべきこととされている場合を除き、次に掲げる設備の設置に努めなければならない。

(1) 合併処理浄化槽

(2) 沈殿槽

(3) 水切袋

(4) 前3号に掲げるもののほか、水質浄化に有効と市長が認める汚水処理装置(し尿のみを処理する浄化槽を除く。)

2 前項に規定するもののほか、生活排水を公共用水域に排出する者は、汚濁負荷を増加する行為を抑制するよう努めなければならない。

(家畜ふん尿の適正処理)

第13条 畜産事業を営む者は、家畜のふん尿について、その処理施設の整備に努めるとともに、土壌還元等の方法により、適正に処理しなければならない。

(肥料及び農薬の適正使用)

第14条 肥料(肥料取締法(昭和25年法律第127号)第2条第1項に規定する肥料をいう。)及び農薬を使用して事業を営む者は、その適正な使用に努めなければならない。

(不法投棄対策)

第15条 何人も、不法投棄又はそれにより投棄されたと思われる廃棄物を発見したときは、市長に通報することができる。

2 市長は、前項の規定による通報に基づいて、適正な処置を講じなければならない。

(排水基準の遵守)

第16条 水道水源保護地域において、対象事業場の設置又はその構造等を変更した者(以下「対象事業者」という。)は、第7条第1項の排水基準を遵守しなければならない。

(改善命令等)

第17条 市長は、対象事業者が、対象事業場の排水口又は観測井において、第7条第1項の排水基準に適合しない排出水若しくは地下水を排出したとき、又は排出するおそれがあると認めるときは、その者に対し、規則で定めるところにより、期限を定めて当該対象事業場につき、必要な改善を命ずることができる。

(排出水の汚染状態の測定等)

第18条 対象事業者は、規則で定めるところにより、排出水(対象事業場のうち、廃棄物最終処分場で規則で定めるものにあっては、排出水及び地下水)の汚染状態を測定し、その結果を記録し、保存しておかなければならない。

2 対象事業者(ゴルフ場の設置又はその構造等の変更をしたものに限る。)は、対象事業場における農薬の使用量を可能な限り削減するように努めるとともに、規則で定めるところにより、農薬の年間使用計画を策定し、その使用状況を記録し、保存しておかなければならない。

3 対象事業者は、公共用水域の水質の汚濁の状況を考慮して、対象事業場の排水口の位置その他排出水の排出方法を適切にしなければならない。

(承継)

第19条 第8条第1項の規定による届出をした者から、その届出に係る対象事業場を譲り受け、又は借り受けた者は、当該対象事業場に係る当該届出をした者の地位を承継する。

2 第8条第1項の規定による届出をした者について相続又は合併があったときは、相続人又は合併後存続する法人若しくは合併により設立される法人は、当該届出をした者の地位を承継する。

3 前2項の規定により、その地位を承継した者は、速やかにその旨を市長に届け出なければならない。

(報告の徴収及び立入検査)

第20条 市長は、この条例の施行に必要な限度において、対象事業者(対象事業場の設置又はその構造等の変更に着手している者を含む。)に対し、排出水の汚染状態その他必要な事項に関し、報告を求め、又は職員に当該対象事業場に立ち入らせ、施設その他の物件を検査させることができる。

2 前項の規定により、立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人に提示しなければならない。

3 第1項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

(指導等)

第21条 市長は、水道水源保護地域において、排出水を排出する者に対し、水道水源の水質を保全するために必要な指導、助言又は勧告をすることができる。この場合において、市長は、その者に対し、排出水の汚染状態その他必要な事項に関し、報告を求めることができる。

(公表)

第22条 市長は、第8条第3項第10条又は第17条第1項に規定する命令に従わない者については、その氏名又は名称等を公表することができる。

(審議会)

第23条 地方自治法(昭和22年法律第67号)第138条の4第3項の規定に基づき、大田市水道水源保護審議会(以下「審議会」という。)を置く。

2 審議会は、市長の諮問に応じ、水道水源の保護に関する重要な事項について、調査し、又は審議する。

3 審議会は、委員15人以内をもって組織する。

4 委員は、次に掲げる者の中から、市長が委嘱し、又は任命する。

(1) 市議会議員

(2) 学識経験者

(3) 関係機関又は団体等の代表

(4) その他市長が必要と認める者

5 委員の任期は、2年とする。ただし、欠員が生じた場合、補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。

6 委員の再任は、妨げないものとする。

7 前各項に規定するもののほか、審議会の組織及び運営に関し必要な事項は、規則で定める。

(委任)

第24条 この条例の施行に関し必要な事項は、市長が別に定める。

附 則

(施行期日)

1 この条例は、平成17年10月1日から施行する。

(経過措置)

2 この条例の施行の日の前日までに、合併前の大田市水道水源の水質の保全に関する条例(平成7年大田市条例第10号)の規定によりなされた処分、手続その他の行為は、この条例の相当規定によりなされたものとみなす。

大田市水道水源の水質の保全に関する条例

平成17年10月1日 条例第131号

(平成17年10月1日施行)