○大田市職員の心の健康問題による長期療養者の職場復帰支援実施要綱
平成22年4月1日
訓令第24号
(趣旨)
第1条 この要綱は、心の健康問題により休暇・休職中の職員の円滑な職場復帰と再発防止を図ることを目的として、職場復帰に向けての支援を行うために必要な事項を定めるものとする。
(1) 所属長 大田市職員衛生管理規程(平成17年大田市規則第36号)第2条第2号に規定する管理監督の地位にあるもので、職場復帰支援プログラムを実施する部局課室の長をいう。
(2) 庁内衛生スタッフ 総務部長(主任衛生管理者)、衛生管理者、人事課長及び産業医の職にあるものをいう。
(3) 休職等 大田市職員の休日及び休暇に関する条例(平成17年大田市条例第36号)第8条に規定する私傷病休暇及び地方公務員法(昭和25年法律第261号)第28条第2項第1号に規定する休職をいう。
(4) 職場復帰支援プログラム(以下「支援プログラム」という。)休職等の期間中に個別に段階的に行う職場復帰に向けた訓練をいう。
(対象者)
第3条 対象となる職員は、心の健康問題により休職等の期間中にある職員で、支援プログラムを希望するもの(以下「支援職員」という。)とする。
(実施期間)
第4条 支援プログラムの実施期間は、原則3ヶ月以内で必要と認められる期間とする。
(実施場所)
第5条 支援プログラムを実施する部署は、原則として支援職員が所属する部署で行う。ただし、主治医、庁内衛生スタッフ等の協議により、支援職員が所属する部署での支援が適切でないと認められる場合は、部署を変更することができる。
(支援プログラムの実施手順等)
第6条 支援プログラムの実施手順等は、次に掲げる手順で実施するものとする。
(1) 所属長及び庁内衛生スタッフは、支援職員及びその家族の了解の下で、主治医に治療の状況(回復状態、治療方法等の状況等)を確認するとともに、支援を行う部署の状況及び支援プログラムの内容を説明し、支援プログラムの実施の可否を確認するものとする。
(2) 支援職員は、職場復帰支援プログラム申出書(様式第1号。以下「申出書」という。)に主治医の所見を添えて、人事課長を経由して市長に申し出るものとする。
(4) 市長は、支援計画書が適当と認められる場合は、職場復帰支援プログラム実施許可書(様式第3号)により所属長を通じて、支援職員に通知するものとする。
(5) 所属長は、支援計画書に基づき支援を実施するものとし、支援計画書の段階ごとに、実施経過報告書(様式第4号)により市長に実施状況を報告するものとする。この場合において、支援プログラムの円滑な実施のために必要があると認められる場合は、主治医及び庁内衛生スタッフが連絡をとり支援プログラムの内容を変更することができることとし、人事課長は、支援計画書に変更後の内容を記載し、市長の許可を受けた後、所属長に通知するものとする。
(6) 所属長は、支援プログラムが終了したとき、又は病状の悪化や業務への支障等により支援プログラムを中止する必要があると認められる場合は、職場復帰支援プログラム完了(中止)報告書(様式第5号)により市長に報告するものとする。
(7) 所属長及び庁内衛生スタッフは、職場復帰後も勤務状況の確認、支援職員との面接等を行い、連携して再発防止に努めるものとし、支援職員は依然職場復帰に不安がある場合は、再度、申出書を提出することができる。
(プライバシーの保護)
第7条 支援プログラムの実施に関係する者は、支援職員の健康情報等を適正に取り扱い、プライバシーの保護に努めなければならない。
(支援プログラム実施期間中の給与等の取扱い)
第8条 支援プログラム実施期間中の給与の取扱いは、私傷病休暇期間中にあっては私傷病休暇者の取扱いと同様とし、休職期間中にあっては休職者に係る取扱いと同様とする。
2 私傷病休暇者若しくは休職期間中内における支援プログラム実施期間中の事故については、地方公務員災害補償法(昭和42年法律第121号)による公務・通勤災害に該当しない。
3 支援プログラム実施に係る主治医への費用は、支援職員の負担とする。
(事故防止及び発生時等の対応)
第9条 所属長は、支援プログラムの実施にあたって、支援職員はもとより所属職員に事故が発生しないように配慮しなければならない。
2 万一事故等が発生した場合には、所属長は必要な措置を講ずるとともに速やかに市長に報告しなければならない。
(委任)
第10条 この訓令に定めるもののほか、支援プログラムの実施に関し必要な事項は、市長が別に定める。
附則
この訓令は、平成22年4月1日から施行する。
別表(第6条関係)
支援計画立案の目安
段階 | 実施の目安 | 内容(期間は原則3ヶ月以内とする) |
第1段階 (出勤確認) | 1~2日/週1~2時間程度 | 職場へ出かけて雰囲気に慣れる。同僚等と日常的な会話をする。簡易な事務作業等の業務を体験する。 |
第2段階 (軽作業確認) | 2~3日/週4時間程度 | 通常勤務に近い業務を段階的に体験する。 |
第3段階 (職場適応確認) | 4~5日/週7時間45分程度 | 継続して通常勤務に近い内容に取り組み、円滑な人間関係を保つ。 |