○大田市情報セキュリティ基本方針
平成27年12月8日
訓令第17号
(目的)
第1条 この基本方針は、大田市が保有するネットワーク、情報システム及びこれらに関する設備並びに情報資産(以下「対象資産」という。)について、大田市が実施する情報セキュリティに関する基本的な事項を定めることにより、行政の適正かつ円滑な運営を図り、もって市政に対する市民の信頼を確保することを目的とする。また、本基本方針については、地方自治法(昭和22年法律第67号)第244条の6第1項に規定するサイバーセキュリティを確保するための方針として位置付けるものとする。
(1) ネットワーク コンピュータ等を相互に接続するための通信網、その構成機器(ハードウェア及びソフトウェア)をいう。
(2) コンピュータ パーソナルコンピュータ、サーバ、ストレージ等の機器をいう。
(3) 情報システム コンピュータ、ネットワーク及び記録媒体で構成され、情報処理を行う仕組みをいう。
(4) 情報資産 情報システムで取り扱う情報で、開発及び運用に係るものを含むすべての情報をいう。
(5) 情報セキュリティ 対象資産の機密性、完全性及び可用性を維持することをいう。
(6) 情報セキュリティポリシー この基本方針及び情報セキュリティ対策基準をいう。
(7) 機密性 対象資産にアクセスすることを認められた者だけが、対象資産にアクセスできる状態を確保することをいう。
(8) 完全性 対象資産が破壊、改ざん、消去又は不正なデータがない状態を維持し、データの正当性、正確性、一貫性等を確保することをいう。
(9) 可用性 対象資産にアクセスすることを認めたれた者が、必要なときに中断されることなく、対象資産にアクセスできる状態を確保することをいう。
(10) マイナンバー利用事務系(個人番号利用事務系) 個人番号利用事務(社会保障、地方税若しくは防災に関する事務)又は戸籍事務等に関わる情報システム及びデータをいう。
(11) LGWAN接続系 LGWANに接続された情報システム及びその情報システムで取り扱うデータをいう(マイナンバー利用事務系を除く。)
(12) インターネット接続系 インターネットメール、ホームページ管理システム等に関わるインターネットに接続された情報システム及びその情報システムで取り扱うデータをいう。
(13) 通信経路の分割 LGWAN接続系とインターネット接続系の両環境間の通信環境を分離した上で、安全が確保された通信だけを許可できるようにすることをいう。
(14) 無害化通信 インターネットメール本文のテキスト化や端末への画面転送等により、コンピュータウイルス等の不正プログラムの付着が無い等、安全が確保された通信をいう。
(対象とする脅威)
第3条 情報資産に対する脅威として、以下の脅威を想定し、情報セキュリティ対策を実施する。
(1) 人による脅威(故意) 不正アクセスやウイルス攻撃、サービス不能攻撃等のサイバー攻撃、機器の盗難、対象資産の不正な操作や持ち出し等の故意による情報資産の漏えい・破壊・改ざん・消去、重要情報の詐取、内部不正等
(2) 人による脅威(過失) 情報資産の管理不備、無断持ち出し、無許可ソフトウェアの使用等の規定違反、設計・開発の不備、プログラム上の欠陥、操作・設定ミス、メンテナンス不備、内部・外部監査機能の不備、外部委託管理の不備、マネジメントの欠陥、機器故障時の非意図的要因等の過失による情報資産の漏えい・破壊・消去等
(3) 災害による脅威 地震、落雷、火災、水害等の災害によるサービス及び業務の停止、情報資産の消失等
(4) 必要資源の不足、故障等による脅威 災害の影響又はその他の原因による電力、通信、水道の途絶、交通機能の麻痺や大規模・広範囲にわたる疾病の蔓延による要員の不足、機器の故障によるサービスや業務の停止、システム運用の機能不全等
(適用範囲)
第4条 この基本方針の適用範囲は、大田市立病院情報セキュリティ基本方針(令和6年大田市病院事業管理規程第42号)及び大田市立病院情報セキュリティ対策基準(令和6年大田市病院事業管理規程第43号)が対象とする情報システム及び情報資産を除く大田市が保有する対象資産、対象資産に関する事務に携わる全ての職員、会計年度任用職員等(以下「職員等」という。)及び委託事業者とする。
2 本基本方針が適用される行政機関は、市長、議会、教育委員会、選挙管理委員会、監査委員、公平委員会、農業委員会、固定資産評価審査委員会、水道事業及び下水道事業、病院事業並びに消防本部(これらの機関が所管する施設を含む。)とする。
3 本基本方針が対象とする情報資産は、次のとおりとする。
(1) ネットワーク及び情報システム並びにこれらに関する設備及び電磁的記録媒体
(2) ネットワーク及び情報システムで取り扱う情報(これらを印刷した文書を含む。)
(3) 情報システムの仕様書及びネットワーク図等のシステム関連文書
(遵守義務)
第5条 前条に規定する者は、情報セキュリティの重要性について共通の認識を持ち、業務の遂行に当たって情報セキュリティポリシー及び情報セキュリティ実施手順を遵守しなければならない。
(情報セキュリティ対策)
第6条 第3条の脅威から対象資産を保護するために、以下の情報セキュリティ対策を講じるものとする。
(1) 組織体制 情報セキュリティ対策を推進する全庁的な組織体制の確立
(2) 情報資産の分類と管理 大田市の保有する情報資産を機密性、完全性及び可用性に応じて分類し、当該分類に基づく情報セキュリティ対策
(3) 情報システム全体の強靭性の向上 情報セキュリティの強化を目的とし、業務の効率性・利便性の観点を踏まえ、情報システム全体に対し、次の3段階の対策を講じる。
① マイナンバー利用事務系においては、原則として、他の領域との通信をできないようにした上で、端末からの情報持ち出し不可設定や端末への多要素認証の導入等により、住民情報の流出を防ぐ。
② LGWAN接続系においては、LGWANと接続する業務用システムと、インターネット接続系の情報システムとの通信経路を分割する。なお、両システム間で通信する場合には、無害化通信を実施する。
③ インターネット接続系においては、不正通信の監視機能の強化等の高度な情報セキュリティ対策を実施する。高度な情報セキュリティ対策として、都道府県及び市区町村のインターネットとの通信を集約した上で、自治体情報セキュリティクラウドの導入等を実施する。
(4) 物理的セキュリティ サーバ、情報システム室、通信回線及び職員等のパソコン等の管理について、物理的な対策を講じる。
(5) 人的セキュリティ 情報セキュリティに関し、職員等が遵守すべき事項を定めるとともに、十分な教育及び啓発を行う等の人的な対策を講じる。
(6) 技術的セキュリティ コンピュータ等の管理、アクセス制御、不正プログラム対策、不正アクセス対策等の技術的対策を講じる。
(7) 運用 情報システムの監視、情報セキュリティポリシーの遵守状況の確認、外部委託を行う際の情報セキュリティの確保等、情報セキュリティポリシーの運用面の対策を講じるものとする。また、情報資産への侵害が発生した場合等に、迅速かつ適切に対応するための緊急時対応計画を策定する。
(8) 業務委託と外部サービス(クラウドサービス)の利用 業務委託を行う場合には、委託事業者を選定し、情報セキュリティ要件を明記した契約を締結し、委託事業者において必要なセキュリティ対策が確保されていることを確認し、必要に応じて契約に基づき措置を講じる。外部サービス(クラウドサービス)を利用する場合には、利用に係る規定を整備し対策を講じる。ソーシャルメディアサービスを利用する場合には、ソーシャルメディアサービスの運用手順を定め、ソーシャルメディアサービスで発信できる情報を規定し、利用するソーシャルメディアサービスごとの責任者を定める。
(9) 評価・見直し 情報セキュリティポリシーの遵守状況を検証するため、定期的又は必要に応じて情報セキュリティ監査及び自己点検を実施し、運用改善を行い、情報セキュリティの向上を図る。情報セキュリティポリシーの見直しが必要な場合は、適宜情報セキュリティポリシーの見直しを行う。
(情報セキュリティに関する監査及び自己点検の実施)
第7条 情報セキュリティポリシーの遵守状況を検証するため、定期的又は必要に応じて情報セキュリティに関する監査及び自己点検を実施する。
(情報セキュリティポリシーの見直し及び改定)
第8条 情報セキュリティ監査及び自己点検の結果、情報セキュリティポリシーの見直しが必要となった場合及び情報セキュリティに関する状況の変化に対応するため新たに対策が必要になった場合には、保有する情報及び利用する情報システムに係る脅威の発生の可能性及び発生時の損失等を分析し、リスクを検討したうえで、情報セキュリティポリシーを見直す。
(情報セキュリティ実施手順の策定)
第10条 情報セキュリティ対策基準に基づき、情報セキュリティに関する対策を実施するための具体的な手順を定めた情報セキュリティ実施手順を策定するものとする。なお、情報セキュリティ実施手順は、公にすることにより本市の行政運営に重大な支障を及ぼすおそれがあることから非公開とする。
附則
1 この訓令は、平成28年1月1日から施行する。
2 大田市情報システム管理運用規程(平成17年大田市訓令第11号)は、廃止する。
附則(令和8年訓令第17号)
この訓令は、令和8年4月1日から施行する。